轟の滝
物部川の支流に落ちる、三段総落差80メートル余りの名瀑。日本の滝百選にも選ばれた見事な滝だが、この滝壺には悲恋の伝説が伝わる。その昔、機織りの上手な娘・玉織姫が滝壺の主の大蛇に見初められて水底へ引き込まれ、以来、滝の底から機を織る音が聞こえるようになった――という物語である。滝のそばには姫を祀る祠が立つ。 語られる噂は、滝の轟音に混じって機織りのような音を聞いた、滝壺のほとりで女性の人影を見た、水面が不自然に渦を巻いた、といった伝説と結びついたもの。三段に折れて落ちる水は水量豊かで、その轟きが様々な音を含んで聞こえることは確かである。 遊歩道で滝壺近くまで降りられ、紅葉の時期は特に美しい。悲恋の姫の物語を知ってから聞く滝の音は、ただの水音ではなくなるはずだ。
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