エピソード
神奈川県内の住宅地にほど近い場所にありながら、「少女の霊」「心霊写真」の噂で語られてきた隧道。日中は生活道路として車や自転車が普通に行き交うが、夜になると照明の少ない周辺は一変して静まり、トンネルの入口だけがぽっかりと闇に浮かぶ。近所の日常と夜の噂が同居している点が、この場所の特徴である。
語られるのは、トンネル内で少女の姿を見た、通り抜けた後に撮った写真に人影のようなものが写っていた、内部で足音が反響してついてくるように聞こえた、といった話である。「写真に写る」型の噂はこのトンネルの定番で、携帯カメラの普及期に体験談が増えたとも言われる。トンネル内の照明とレンズの反射、湿気によるフレアなど、写真の異変には光学的に説明のつくものが多いことも、公平のために書き添えておきたい。
現地は現役の道路であり、心霊スポットである以前に近隣住民の生活圏である。夜間の長時間滞在や騒音、フラッシュ撮影の連発は迷惑行為になる。通行の妨げにならない形で、日のあるうちに歩いて通り抜けてみれば十分だろう。