エピソード
群馬県のほぼ中央にそびえる上毛三山の一つ。山頂のカルデラには大沼・小沼が水をたたえ、湖畔の赤城神社は古くから山そのものを神と仰ぐ信仰の中心であり続けてきた。赤城の神が大ムカデの姿となって日光男体山の神と戦ったという伝説は上州に広く伝わり、この山が「神と魔の住む山」として語られてきた歴史は千年を超える。
心霊スポットとしての噂は、主に夜の山道に集まる。カーブの続く登山道路で白い影を見た、誰もいない駐車場で足音を聞いた、大沼の湖畔で人の気配を感じた、といったものが代表的だ。かつて夜の峠道として走り屋文化の舞台になった歴史があり、事故の記憶が噂と結びついて語られることも多い。霧の出やすい山であり、視界の急変が見間違いを生みやすい環境でもある。
昼間の赤城山は観光と登山の山で、湖畔は四季を通じて行楽客で賑わう。夜間の山道は照明がなく、冬季は路面凍結も加わるため、心霊よりまず運転の危険が現実的だ。神を祀る山であることを忘れず、湖畔の神社には日のあるうちに参りたい。