エピソード
世界遺産に登録された琉球王国のグスク(城)。名将・護佐丸の居城として知られ、精緻な石積みの城壁は琉球の築城技術の最高峰と評される。護佐丸は謀反の疑いをかけられ、王府軍に囲まれてこの城で自害した。忠臣でありながら讒言に倒れたその最期は、琉球史屈指の悲劇として語り継がれている。
語られる噂は、夜の城壁に人影が立っていた、郭の中で気配を感じた、石積みの間から声が聞こえた、といった護佐丸の伝承と結びついたもの。グスクはもともと聖域を内包する祈りの場でもあり、城内には拝所が現存する。隣接地に長く残っていた廃ホテルの噂と混同されることも多かったが、城跡そのものは別の存在である。
昼間は太平洋と東シナ海を同時に望む絶景の城跡で、石積みの曲線美は必見である。拝所では静粛に。琉球の歴史と祈りが同居する場所である。