エピソード
宜野湾市の住宅地に隣接する森の中にある貝塚遺跡。縄文期に相当する時代の遺跡であると同時に、この森は地元の人々が祈りを捧げてきた御嶽(うたき)であり、拝所が現存する聖域である。「聖域につき立ち入り禁止」の看板が立つこの場所は、沖縄で最も有名な心霊スポットとして語られてきた。
語られる噂は、森の中で声を聞いた、洞穴の前で異変があった、立ち入った者に障りがあった、といったもの。しかし理解すべきは、ここが「心霊スポット」である前に、現役の祈りの場だということである。御嶽は沖縄の信仰の核心であり、興味本位の立ち入りや騒ぎは、地元の人々への最大級の無礼にあたる。
沖縄の御嶽文化を知る入口として名前を挙げるが、訪問を勧める場所ではない。禁足の看板の前で引き返すことが、この場所への唯一の正しい接し方である。