エピソード
佐世保と西彼杵半島を結ぶ、針尾瀬戸に架かるアーチ橋。完成当時は東洋一のアーチ橋と讃えられた土木史の金字塔で、眼下の瀬戸には日本三大急潮に数えられる渦潮が巻く。一方で、高い橋と渦巻く海という条件ゆえに悲しい出来事が語られてきた橋でもあり、長崎県内の心霊スポットとして古くから名前が挙がる。
語られる噂は、欄干のそばに人影が立っていた、橋の下の瀬戸から声が聞こえた、渦潮を見ていると引き込まれる感覚がした、といったもの。轟音を立てて巻く渦潮は昼でも足がすくむ迫力で、噂と現実の危険が重なっている。橋のたもとには旧海軍の針尾送信所の巨大な無線塔が立ち、戦争の歴史も刻まれた土地である。
春は桜と渦潮の名所として賑わい、公園も整備されている。渦潮の見頃は大潮の日。観潮は柵の内側から安全に。