エピソード
大崎市古川にある沼。この沼には、長者の娘が身を投げて大蛇になったという「化女(けじょ)」の伝説が古くから伝わり、沼の名の由来になっている。ラムサール条約に登録された渡り鳥の楽園である一方、湖畔にはかつて営業していた遊園地の廃墟が長く残されており、伝説の沼と廃遊園地という二つの顔が重なる、全国でも珍しい場所である。
噂として語られるのは、夜の沼のほとりで女性の人影を見た、廃遊園地の観覧車が誰もいないのに軋む音を立てていた、水面から視線を感じた、といったもの。廃遊園地は私有地であり、内部への立ち入りは認められていない。老朽化した遊具は倒壊の危険もある。昼間の化女沼はダム湖畔の公園として整備され、野鳥観察や散策が楽しめる穏やかな場所である。伝説の沼の静けさと、時が止まった遊園地の風景を、柵の外から眺めるだけで十分に印象深い。