エピソード
赤磐の山中に落ちる滝。その名は、素戔嗚尊が八岐大蛇を退治した際、血に染まった剣をこの滝で洗い清めたという伝説に由来すると伝えられる。「血洗」という強烈な名を持つ滝は全国でも珍しく、滝の上には血洗滝神社が祀られ、古くから神聖な場所とされてきた。
語られる噂は、滝壺が赤く見えた、夜に滝の音に混じって声を聞いた、滝の前で気配を感じた、といったもの。雨後に周辺の土砂で水が赤みを帯びることがあり、それが伝説と重なって語られてきた面もあるだろう。名前の迫力が先行しがちだが、実際の滝は木立に囲まれた静かな二段の滝である。
遊歩道が整備されており、日中なら気軽に滝前まで歩ける。神話の剣を洗った水と思って眺めれば、小さな滝の風景に大蛇退治の物語が重なって見えてくる。