エピソード
石井町と神山町を結ぶ旧道の古いトンネル。名の由来となった童学寺は弘法大師が幼少期に学んだと伝わる古刹だが、トンネルの方は徳島県内で最も有名な心霊スポットとして知られてきた。狭く薄暗い坑内と、苔むした坑口の佇まいが、いかにもという空気を漂わせる。
語られる噂は、白い着物の女性が坑内に立っていた、通過中に車の窓を叩かれた、カーブミラーに人影が映った、といった定番形。周辺の旧道で起きた出来事と結びつけて語られることが多いが、例によって出所の確かな話は少ない。新トンネルの開通後は通る車もまばらで、静けさが噂を深めている。
旧道は現在も通行できる区間があるが、狭く荒れた箇所もある。訪れるなら日中に。名刹・童学寺への参拝と合わせれば、弘法大師ゆかりの土地の歴史散歩になる。