エピソード
永禄3年、織田信長が今川義元を討った桶狭間の戦いの地。日本史上最も有名な奇襲戦の舞台であり、数千人が命を落としたと伝わる合戦場の跡は、現在は住宅街の中の公園として整備されている。義元の最期の地と伝わる場所には墓碑が立ち、毎年供養祭が営まれている。
語られる噂は、雨の夜に甲冑の人影を見た、公園で鬨の声のような響きを聞いた、慰霊碑の周辺で写真に異変が写った、といったもの。桶狭間の戦いは豪雨の中の奇襲だったと伝えられており、噂も雨の夜に語られるものが多いのが特徴である。住宅街の中の古戦場という立地は、日常のすぐ隣に歴史の死者が眠る、この土地ならではの風景と言える。
現地には古戦場公園と資料施設があり、合戦の経緯を学びながら歩ける。周辺の寺には今川兵の供養塚も点在する。夜に騒ぐ場所ではなく、昼間の歴史散歩でこそ価値のある場所である。