エピソード
雫石町の山あいにある森。昭和46年、この上空で航空機同士が衝突し、160名を超える乗客乗員が犠牲になるという航空史に残る事故が起き、機体の落下したこの一帯が慰霊の場として整備された。園内には慰霊碑と観音像が立ち、毎年慰霊祭が営まれている。
事故の規模の大きさから、この森は心霊スポットとして名前が挙げられることが多く、森の中で人の声を聞いた、白い影を見た、といった噂が語られてきた。しかし、はっきり書いておきたい。ここは事故で突然家族を奪われた遺族が、半世紀にわたり祈りを捧げてきた慰霊の場である。肝試しの対象にすることは遺族への冒涜であり、実際に深夜の騒ぎが問題になったこともある。訪れるなら日中に、慰霊碑に手を合わせ、空の安全を願う場所として静かに歩いてほしい。噂よりも、ここで起きた出来事の重さを知ることの方がはるかに大切である。