エピソード
明治神宮外苑にほど近い、仙寿院の交差点の下を抜ける短いトンネル。東京五輪を前にした道路整備の際、丘の上にある寺の墓地の直下を貫いて造られたため、「墓地の下を通るトンネル」として開通当初から語り草になってきた。都心のど真ん中にありながら、東京の心霊スポットとして必ず名前の挙がる場所である。
語られる噂は、天井から見下ろされている気配がした、トンネル内で白い人影を見た、深夜にタクシーで通ると後部座席に乗客が増えていた、といったもの。タクシー運転手の間で語られてきたという形式の怪談が多いのがこのトンネルの特徴で、都市怪談の教科書のような場所と言える。
現地は原宿と外苑を結ぶ生活道路で、昼夜を問わず車と歩行者が行き交う。肝試しに行くような場所ではなく、通りかかったときに「上は墓地」と思い出す、それくらいの距離感がちょうどよい都会の怪談スポットである。